コラムCOLUMN
むかしは、「飲みにくい」「長く続けなければならない」「分かりづらい」というようなイメージが強く、使用をためらう人も多かった漢方薬ですが、今ではネットやテレビのCM等の影響で、使用を希望される方も増え、ドラッグストアなどでも手軽に選べる売場も広がり、若い人たちがセルフで購入していく姿もよく目にするようになりました。
近年、日本の病院や薬局などの医療関係の現場においても、漢方や生薬を用いた治療は増加傾向にあります。
以前は、まだエビデンスに乏しいと、漢方薬の使用を見合わせていた先生方も、西洋薬では治療が難しいとされる不定愁訴などの、ここ最近の漢方による、顕著な改善データの開示を目にして、処方に取り組むケースも増えてきているそうです。
数年前、近くの大学病院の講演会に参加した際に、麻黄湯のインフルエンザに対するタミフルとの比較効果や、五苓散の硬膜下血腫への効果のデータが公開されて、話題に上ることがありました。
このことは、科学的根拠の断定までには行かなくとも、その後、医薬業界を中心に広く知られることとなり、私自身も、西洋薬主体の大学病院などでも、漢方や生薬の効果が注目され、研究が積極的に進められていることを、改めて認識する機会となりました。
漢方薬がなぜ効くのか。なぜ症状が治るのか。
漢方薬や生薬を使い、病気や症状が治る理由、それは主に、二つの観点から捉えられるのではないかと考えます。
一つは、多くの生薬が、科学的にその効果が証明されている薬と同じ有効成分を持ち、西洋薬や新薬の原型を成している点です。
例えば、先ほどの麻黄湯の主成分の麻黄が、気管支拡張剤のエフェドリンと同様のアルカロイドを有していたり、動物性生薬の熊胆が、胆汁促進剤のウルソデオキシコール酸を単離抽出していたりなどと、他にもたくさんの生薬が、今の治療薬や、新薬開発の原型になっているという事実が存在します。
そしてもう一つは、漢方や生薬による治療は、病気に対してだけでなく、さらにその先の、ひとりひとりの体質や症状に合わせて治療を行う点に、あると思われます。
西洋医学では、単一成分で、特定の病気に直接作用する薬を使い、症状を素早く抑え、治療に取り組む対症療法が主となりますが、漢方医学では、同じ病気でも、さらにそれぞれの根本的な原因を考察し、複数の成分で構成された、様々な処方を用いて、西洋薬にはないアプローチで対処をしていきます。
その治療や診断法は、多岐にわたり、これに限るものではありませんが、今、現れている症状を緩和する「標治」と、原因となる体質を改善する「本治」という考え方を念頭に、「気・血・水」が体を作る基本要素と捉え、不足していれば補い、滞っていれば取り除くことなどで、各自の病状や体質に合わせたオーダーメイドの治療を施していきます。
現在、漢方薬の処方や販売に際しては、この症状にはこの薬などと、やや西洋医学的な断定や、効能書きのみを根拠として取り扱われている状況が、多くみられるように思われます。
私たちは、漢方や生薬を学び、診断に携わる立場として、その人の病気や病名を伺うだけでなく、さらにひとりひとりの異なる症状や体質をより深く観察して、適切な処方を提案していくことが、最たる使命だと考えております。
★カウンセリングについて★
気になる症状の改善や緩和に適した、漢方薬や健康食品を、きちんとセレクトするために、カウンセリングにはしっかりと時間をかけて対応させて頂きます。
さらに症状の根本的な原因となる部分を認識するために、陰陽五行体質判定システム(税込1,000円)の活用による漢方カウンセリングも、ご希望に応じて行っております。
あなたのこれからの過ごし方が変わってくるかもしれません。
詳しくは下記の「漢方薬相談」の画面をタッチして、予約内容を一度のぞいてみて下さい。
(※ネット予約に限らず、お電話でも、気軽にご予約下さいませ! TEL 092-733-7231)
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福岡市博多区博多駅前3丁目25-21駅前ビジネスセンター104号
TEL 092-472-1120
(株) 大賀薬局博多口店 漢方カウンセリング (担当) 梅川
ご相談は私までお声がけください!
梅川 哲朗 (登録販売者・九州中医薬研究会会員・国際中医臨床薬膳師)
所属店舗 大賀薬局 博多口店
ご相談の際は、店舗宛TEL:092-472-1120までご連絡ください。
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色んな症状を持ちながら診療では病気ではないと言われて悩むお客様方にお役に立ちたく、日々、中医薬診断の学びと実践に努めています。細かい症状などを伺って体質を判定し、お客様個々に合った漢方薬や市販薬の上手な活用法をご提案しております。お気軽にご相談下さいませ。
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