コラムCOLUMN
梅雨が明けてからというもの、毎日のように猛暑日が続いていますね。

汗をかかない日が無いくらいの天候で、熱中症対策のためにも「水分だけでなく塩分も摂らなければ!」という意識が強まってきているのではないでしょうか。
しかし、血圧などの健康状態が気になって、「塩」の摂取が心配な方も多いようです。
「塩」にはさまざまな種類があり、それぞれ健康への影響も異なります。
まずは「塩」について、主要な種類を一緒に見ていきましょう。
1.食塩(精製塩)
最も一般的な塩で、精製された塩です。
通常、塩化ナトリウムが主成分であり、他のミネラルや不純物はほとんど含まれていません。

2.海塩
海水を蒸発させて作られ、精製されていないため、ナトリウムに加えてカルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルが含まれています。
日本は海に囲まれているので、色んな種類の商品が多く流通しています。
3.岩塩
地層に埋もれている塩鉱床から採掘される塩で、精製されていないものも多く、さまざまなミネラルが含まれています。
一部を除いて、海外のものが多く流通しています。

4.低ナトリウム塩
海塩のナトリウムの一部をカリウムやマグネシウムに置き換えた塩です。
高血圧などでナトリウム摂取を制限する必要がある方に適しています。
ナトリウム摂取を減らすためには有効ですが、カリウムの過剰摂取にも注意が必要ですので、腎臓病の方は専門家に相談しましょう。
5. 低カリウム塩
カリウムの含有量が少ない、または含まれていない塩です。
腎臓病や心臓病など、特定の健康状態に応じて、カリウムの摂取を制限するために用いられますが、使用する際は医師の指導を受け、適切な量を守ることが重要です。
大賀薬局では、熊本県芦北町御立岬の地底1,000mからくみ上げた温泉成分100%の自然塩の販売も行っています。
天然温泉塩の1gあたりの食塩相当量は0.81 gで、海水のミネラルバランスとほぼ同じ状態で製塩された、身体に優しいお塩となっています。
温泉源泉水から不純物をろ過し取り出すだけのシンプルな製法のため、成分無添加・無調整・ミネラル豊富で安心安全です。
低カリウムなので、カリウム摂取に制限がある方にも安心のお塩です。

このように様々なタイプの塩が市販されているため、塩の量を減らして質を上げることができるよう、用途に応じて選べると良いですね。
厚生労働省が推奨している日本人の成人の食塩摂取量は、男性7.5 g、女性6.5 gとなっています。
小さじ1杯の塩が、約6 gです。

「そんなに少ないの⁉」と思う方もいらっしゃれば、「なんだ、そんなものか」と思った方もいらっしゃるかと思います。
塩の量だけで考えると小さじ1杯ですが、醤油や味噌などの調味料、蕎麦やラーメンのスープ、漬け物や練り物といった加工食品など、食品それぞれに含まれている『隠れ塩分』にも気を付けておかないと、この6 gの壁は案外すぐに超えてしまうため要注意です。

(ちくわ1本 0.6 g) (醤油小さじ1杯 0.9 g) (6枚切り食パン1枚 0.7g)
例えば、そうめんを食べた場合、1人前の茹でた麺100g約0.2g、麵つゆを100 g(約100 mL)つけるとさらに約3.3 gの食塩を摂取することになります。

麺類を食べるときは、つゆ・スープ・ソースだけでなく麺そのものにも食塩が含まれていることを意識して、付け合わせを用意するなど、食べ過ぎないように工夫することも大切ですね。
また、暑い日や運動後の水分補給に、スポーツドリンクも飲むこともあると思います。

スポーツドリンクには、体への水分吸収を早めるために食塩が含まれているものも多くあります。

1本500㎖あたりの食塩相当量は、平均して0.5~1 gです。
知らず知らずのうちに食塩を摂ってしまっていた、ということがないように、使いどころを賢く選べると良いですね。
血圧が高いと言われている方の水分補給は、のどが渇いていなくても水を口に含む、という方法が安心です。
美味しさのためにも身体の機能のためにも、「塩」は私たちにとって不可欠な存在です
バランスの取れた食事を心がけ、適切な量と質の食塩で、この夏も熱中症を防いで健康的な日々を過ごしたいですね!
執筆者:松﨑 結、當山 桃、向井原 くるみ、鷹尾 有紀

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